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アリオン100.jpg法政大学アリオンコール HISTORY


初演 1997年5月4日 第46回六連(東京芸術劇場) 
指揮 田中信昭 ピアノ 中嶋 香 Speaker Orren Tanabe

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メッセージ

権代敦彦

 この曲を、詩人アレン・ギンズバーグの思い出に捧げることになろうとは、曲を書き終えた4月6日の明け方までは、思いも寄らぬことだった。その日の朝刊には、次のような記事が載っていた。
「ビート世代」の詩人アレン・ギンズパーグ氏、5日、ニューヨークの自宅で死去、70歳。死因は明らかではない。

叫少数派の象徴だった。反戦、麻薬、放浪、同性愛……アメリカのいろんな顔の顔。

 法政大学アリオンコールの委嘱によって書かれたこの曲は、そんな彼の代表作の山つであり、母ナオミの悲惨な半生と狂死が書かせた長詩「カディッシュ」からHymmnnとLamentを核に、それらをユダヤ教の祈り“Kaddish”で太く縁取ったものである。それは、不条理な全体性への賛美の祈りとその変奏曲であるとも言えよう。

 ここでも一貫して「愛」そのものが追求されるが、その愛とはそれが深く大きいほど重荷であり、それは精神をもった人間なるがゆえに、担わねばならないものである。自己を犠牲にし、捧げることの苦痛、その苦痛をよろこびとして生き得る心と肉体の状態こそが愛なのだ。
 愛と心の男甥を開く鍵。窓辺に置かれた人生の鍵と、そこに差しこむ陽の光のイメージが、曲の母休となっている。

出版/録音 なし

演奏 

法政大学アリオンコール
六連(第46回〈初演〉、第52回)
法関(第36回)
定期(第47回、第52回)