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アリオン100.jpg法政大学アリオンコール HISTORY


初演 1997年12月2日 第47回定演(なかのZEROホール) 
指揮 田中信昭 ピアノ 中嶋 香

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解説

中川俊郎

  “カガヒ”は歌垣(※)の東国における方言である。
それぞれが単独で、あるいは何人かのグループで、さらに全員でという具合いに様々な形態で歌われ(しかも音程が正確な場合から、原形が判別できないほど不正確な場合までの可能性が含まれ得る…)、語られる旋律の断片集-カタログといった体裁をとっている。また、同じそれらの旋律を何通りもの違った歌詞で歌い直すことによって、変え唄・戯唄(ざれうた)の状態が疑似的に再現される。旋律を構成する方法は基本的にまったく自由であるが、各旋律のどこかに他の旋律との関係を暗示するキーポイントがかならず含まれていて、しかもその解読の方法も無数にある。        

 選ばれた歌詞(テキスト)は、一つはいわゆる“敗戦”を扱っているもの、もう一つは作者自身の生い立ちに直接触れているものであり、これらは別々に歌われることはなく同時進行していく。このようなある意味で立体的なテキストの扱いをすることによって、詩人の心の原風景が音のまにまに立ち上がってくれば…と考えている。それはそう簡単には許されていないことなのかも知れないが-。
(※歌垣…古代、おそらく弥生時代を中心に、若い男女がある時に、ある場所に集い、文字どおり垣根をめぐらした中で互いに歌い交わし、相手を求めた行事。それによって稲作など
農作物の豊饒を神々に祈念した。)

出版/録音 なし

演奏 

法政大学アリオンコール
定期(第47回〈初演〉)

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第47回定期演奏会