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アリオン100.jpg法政大学アリオンコール HISTORY


初演 2001年11月14日 第51回定演(川口リリアホール) 指揮 田中信昭

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メッセージ  

北爪道夫

 村山槐多は、明治29年(1896)に生まれ大正8年(1919)に没しています。
 22年と5ヶ月を火の玉のように駆け抜けた天才画家であり詩人です。
 彼の絵には、誇張された陰影と独特のガランス(茜色)がみなぎっており、その作品は彼の鬼気さえ感じさせるほどのものだったということです。
 「真赤で熱い」まさに生命そのもののような鮮烈さは、そのまま詩作にも持ち込まれています。
 なんの取り繕いもなく、原色をそのままつきつけて走りぬけてゆく言葉には、ある異常性さえ感じさせます。
 一方で槐多は、とても内気で純情な心の揺れを詩に託しており、それは次第に魂の底から神を求める悲痛な祈りへと移っていきます。

 こうした二面性は、若者が己に誠実に生きぬいた何よりの証に思え、僕は槐多にとても親しみを感じるものです。
 この合唱曲では槐多の詩「ある日ぐれ」「うつくしき眼われを見守る」「神よ君は」「走る走る走る」「一本のガランス」「いのり」からそれぞれ全文または抜粋をテキストに用い、全曲続けて演奏されます。
 これまで様々に色を重ね合わせ多色刷りの版画のような作品を好んで書いてきた僕にとって、この作品は反作用的な新しい試みとなっています。
 巨匠、田中信昭先生と法政大学アリオンコールの名声と実績は私たちの広く知ることであり、このたび新作を演奏していただけることは望外の喜びです。
 そして「槐多のガランス」を、まさに「生のみにいきいきと」歌っていただきたいと思います。

(第51回定期演奏会パンフレットより)

出版/録音 なし

演奏 

法政大学アリオンコール
六連(第51回)
法関(第39回(合同))
定期(第51回<初演>)