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アリオン100.jpg法政大学アリオンコール HISTORY


初演 1993年11月25日 第43回定演(練馬文化センター) 
    指揮 阿部広孝 ピアノ 野田浩子

メッセージ

川野直史

 この詩は、昨年の6月、私が大学4年の教育実習(中学校)で受け持った2年生のクラスの道徳の時間を一コマ持った折、作文のための題材に取り上げたものだ。そのとき生徒たちに次のようなことを言った。
 「人生っていうのは、白い大きなキャンバスに絵を描いていくようなことだと思うんだ。自分は今、何色なんだろう。
そしてみんなは、これからどんな色になりたいかなあ?」 自分は今、何をやっているのだろうか。本当にしたいことって何だろう。自分の気持ちに対して素直であろうとしたか。
大事なとき、人に勇気を持って本当のことが言えるか。思ってくれている人の心を大切にしただろうか。

 人間として、あたりまえすぎるほどのこと、今の我々が共っていること、そして誰もが理想とすることを、あまりにも直接的に、また、大きな夢をもって投げかけている詰。きわめて自由に、作られた言い方のないこの詩を、そのまま眠らせておくことはない。これで曲を書こう。それが、作曲をするきっかけとなった。
 ……自分にはそんなこと関係ないさって思う人も時々、何処かで、自分を振り返ってみよう‥…・そうすれば、きっと自分の中にいる自分が見えてくるはず。そして、自分自身に素直になった時、その人は、すてきな色に輝いて見えるのだから。
 折しも今年は、詩人サトウハチロー生誕90年没後20年にあたるが、偶然にも作曲の時期と重なった。だがやはり、何かが私を引き寄せた、そんな気がする。この詰で苦くのだという暗示だったのかもしれない。
 今回の定期演奏会のために作曲する機会を与えて下さったアリオンコールの皆さん、学指揮の阿部広孝さん、そして田中信昭先生、又、ピアニストとして協力して下さる野田浩子さん、ありがとうございます。心から感謝致します。

出版 なし

録音 なし

演奏

法政大学アリオンコール
定期(第43回〈初演〉)