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アリオン100.jpg法政大学アリオンコール HISTORY

法政大学総長 清成忠男(平成10年当時)

 法政大学アリオンコールは、本年創部70周年を迎えた。
 2000年に創立120周年を迎える本学の歴史の中でも、アリオンコールは、音楽団体として最も古く、しかも最も栄光に輝く伝統を有するサークルである。
hoseisoutyou.gif法政大学総長 清成忠男また、今年アリオンコールは、顧問指揮者として田中信昭先生をお迎えして40周年、サークルのライフワークとして「日本人の心の歌の追及をテーマに、新しい文化の創造を目指した現代の邦人作曲家への委嘱活動」を始めて30周年と、いくつもの重要な節目を迎える。
 ところで、大学のサークルは、毎年メンバーの多くが入れ替わるという宿命を抱えている。しかし、学生達の音楽に傾ける情熱によって、その伝統に新しい息吹を注ぎつづけてきたことが、現在の発展に繋がってきたものと思う。大学での4年間という限られた時間枠で、合唱という芸術に身を置き、自己研鑽に励み、かつ仲間との切磋琢磨により、自律性・協調性を身につけた学生達は、今後の社会生活の中でも大きく羽ばたくだろうと確信できる。
 このようなアリオンコールの歴史と伝統は、もちろん学生達のたゆまざる練磨によるものだが、それにもましてOBの皆さん、そして田中先生を始めとしたご指導の先生方のご支援の賜物であることを忘れてはならない。それらの方々へ大学を代表して、心から感謝する次第である。
 最後に、アリオンコールの今後一層の精進と活躍を願うものである。

アリオンコール顧問指揮者 田中信昭

 人類は何のために音楽を持っているのだろう。
音楽を愛することは自由な精神を求めてやまないことである。青春時代の貴重な時間を賭けて仲間とともに合唱音楽活動をすることは、極めて価値のあることだ。音楽美を追及tabaka.gif顧問指揮者 田中信昭するという、人間が持っている資質を探る絶好の場である。それはアマチュアだからこそ惜しみなく出来ることでもあろう。
集団の中で歌うとき、自分の歌が、周囲の仲間たちにどう音楽的に影響を及ぼしているかを見きわめる責任が課せられる。また周囲の歌から影響を受けながら自分も高まる。
これが合唱する喜びである。
社会生活もまたそうありたい。自分と周囲の人たちとの関係を確かめながら生きていかねばならないのだから。
昨今の社会の現象は汚れ切っている。政界、経済界、環境問題、毎日のように起こる忌まわしい事件…。
先のオリンピックで若者たちが見せてくれた素晴らしい生き方は、まさに現今の社会の汚れと正反対の方向を指し示している。
音楽活動をしているアマチュアの若者が、情熱をかけて“今何のために歌うのか”を社会に向かって訴えかけることこそ、今の人類にとって最も必要なことではか-だろうか。

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アリオンコール テナー系ヴォイストレーナー 森 一夫(平成10年当時)

 金字塔をうちたてて
 法政大学アリオンコール創部70周年、並びに田中信昭先生顧問指揮者40周年、誠にお目出とうございます。
mori.gifヴォイストレーナー 森 一夫私がアリオンコールのヴォイストレーナーに招かれたのは1975年(昭和50年)の事でした。東京混声合唱団の団員である私に、田中先生からそのお話しを頂いた時、正直言って自分には大役で青天の霹靂でした。当時現代作曲家達への委嘱活動がようやく世間の注目を集める様になり、私自身もやっと現代音楽が面白く興味ある存在となり、声楽の勉強も少し解りかけて来た時期でした。
 アリオンは委嘱活動の中で次々と新しい合唱曲を発表し、目ざましい成果を上げておりました。それには、何と言っても田中先生の達しい音楽の創造と説得力、一つの音楽の形を作り上げる奇特な才能があったからだと思います。数々の造語や書き込みは、先生の音楽観を表わす伝家の宝刀であったのです。
 アリオンの委嘱活動は東京六大学の中でも異色の存在です。
 三善晃作曲「王孫不帰」では、人生の哀観を能の幽玄世界に浮かぶ墨絵の如く表現、柴田南雄作曲の「萬歳流し」では、民俗的な芸能を現代音楽に再生して芸術的な高さまで引きあげました。
 こうした作品が継続し後世に残る傑作を生みだした功績は、田中先生とアリオンコールが成し得た不滅の金字塔だと思います。
 その輝きを見据えて、更なる活動を期待し、アリオンコールの発展と、田中先生の益々の御健勝を心からお祈り申し上げます。

アリオンコール ベース系ヴォイストレーナー 水野賢司(平成10年当時)

  私がアリオンコールに初めて行ったのは、今から約20年くらい前に成るかと思います。
mizuno.gifヴォイストレーナー 水野賢司たしか、芸大卒業の年だったと思います。そんな昔のことなのについ昨日の事の様に思い出します。私の尊敬する田中先生に渋谷でご馳走になり、アリオンのヴォイストレーナーをやってみないか?とお話を頂き、法政大学アリオンコールに教えに行く事に成ったのでした。第一印象はとても新鮮なものでした。何しろ私は高校、大学と音楽学校だったものだから金と女性気の無い状態と云う経験が無かったのです。皆さんはな〃なんと羨ましいと思うかも知れませんが……。定演後の打上げでの皆さんの芸達者ぶりには目を見張るばかりでした。特に春歌なんて-ものは〃コーラスとしての力量も大したものでした。私も大きな影響を与えられました。しかし発声に関しては不満が有りました。それは、上手には聞こえるけれど、不自然な声と感じました。顔が一人一人異なる様に声だって一人一人異うものだし。その人のサイズに合った声がその人のベストの声であると考えていましたから。(もちろん今でも変っていません。)そう云う声を求めて頑張りました。今でも覚えていますが、アアその声だ、と思ったのが私が拘わる様に成ってから6年目のことでした。
70周年おめでとう。これからも素晴らしい法政大学アリオンコールであり続けて下さい。

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